自然の摂理とは何か?その実例(上徳如谷)

こんにちは。

先日のメッセージで、

聖徳太子の遺してくれた教えを学ぶ
無料オンライン講座のご紹介とともに、

松下哲学に通ずる聖徳太子の教えとして、

「自然の理法」「自然の摂理」に
順(したが)うことで成功できる、
ということをお伝えしました。

そのことを、松下翁は、

「ほんとうの素直とは、自然の理法に対して、
 すなわち本来の正しさに対して素直であると、
 そういうことやな」

「まあ、わしはそういうようなことをみずから
 考えながら今日までやってきた。
 宇宙万物自然というものが、わしの先生でもあったわけやな。」

と表現されているわけですが、

本日は、
自然の摂理に順(したが)うとはどういう
ことかを具体的にお伝えするために、

上記の無料オンライン講座の中で公開して
いる内容を一つご紹介します。

「上徳如谷」(じょうとくたにのごとし)

という、老子の言葉があります。

山が二つあるところに谷ができます。
山は目立ちますが、谷の存在に気付く人はまれです。

山には日の光が当たりますが、谷は日陰になります。

しかし、人が住みにくい山に比べ、谷は盆地や平野
として広がり、水を湛える川を育み、沢をつくります。

そこに動植物が自然に集まり、人々は住まいを作り、
農耕を営み、その豊かな恵みで生活していくことが
できます。

このように、

谷は自らを一切主張せず、何一つ自己の所有とせず、

人知れず生き物に豊かな環境と生活の糧を無償で
提供してくれます。

それはまさに、無償の愛そのものです。

「欲」という字は「谷を欠く」と書きます。

すでにお伝えしたように、
リーマンショックやコロナショックをはじめ、

現代の様々な問題を生み出した根本原因は、
人間の「欲」望にあります。

であるならば、その問題を解決するために、
もとを正す必要があります。

聖徳太子の遺してくれたこの教え=學問
実践者であり、

それを学ぶための門戸を開いてくれた
鮎川義介翁は、こんな言葉を残しています。

「己を空しうすることが、人の幾代かを要すると
 思われる大事業をもよく一代で成し遂げられる」

この哲学こそが、鮎川事業哲学の要諦です。

翁はまた、こんな言葉も残しています。

「終生富豪となることなしに天職を精進しよう。

 富豪心理はおおむね人をして利己的に堕し、
 人類に好ましからぬ悪徳をなさしめるもので、

 それはひいては、その人のもつ天賦の才力の
 すべてを仕事に捧げようとする目的に対して
 むしろ邪魔になる。」

そして、この言葉の通り、
「上徳如谷」の言葉が表わすがごとく、

育成した企業に一切自らの名前を冠することなく、

事業の成功を独り占めすることなく、
自分の子供達に会社を継がせることも
ありませんでした。

そして、日本全体の産業振興のために、
中小企業を守る数々の法律の制定に貢献
しました。

結果、現在の日産グループ・日立グループ各社
をはじめとする160以上の大企業と、
中小企業政治連盟を通じて数万の企業を育成。

まさしく、
「己を空しうする」ことによって、
人の幾代かを要すると思われる大事業を
一代で成し遂げたのです。

翁はまた、こんな言葉も残しています。

「天体の運行が万古不易の自然法則の
 下に為されるが如く、人界の経済現象も
 自然の摂理に従って推移するものである。」

まさに松下翁と同じく、
聖徳太子の教えを順守したのです。

これが、
自然の摂理に順(したが)う経営の実践例
です。

無料オンライン講座の中では、他にも、

・上善如水
・巽為風

など、さまざまな「自然の摂理」について
学ぶことが出来ます。

是非お見逃しなくご覧ください。

お役に立てることを、心より願っています。

コメント

  1. 「欲」という字は「谷」を欠く。
    「上徳如谷」まさにこれですね。
     人知れず谷のように愛で生きたいですね
     。

  2. 己を空しうする 欲という字が谷を欠く なるほどなるほどと思えました。自然の摂理に従うこと それが大事なことなのだと感銘いたしました。

  3. 私は後期高齢者です。[ 上徳如谷] 老子様の言葉この年になって知る事が出来ました。
    感謝です。涙が出てきました。谷に住んでいるのも住まわして頂いているのも全て必要感謝して欲を起こさず残りの人生正しく生きて行きます。死ぬまで学習ご指導宜しくお願いいたします。

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